「Sigma fp」の魅力は不変である。

世界最小・最軽量のフルサイズミラーレスカメラ、「Sigma fp」。発売から数年が経ちますが、そのコンセプトと魅力は今も色褪せることがありません。私がこのカメラを愛用する理由は、その圧倒的な「自由度」にあります。

手のひらに収まるほどの小さなボディは、スナップ撮影において最高のパートナーです。威圧感がないため、街に自然に溶け込み、被写体の素直な表情を引き出すことができます。一方で、リグを組めば本格的な映像制作にも対応できる拡張性も備えています。

そして何より、Sigma fpが描き出す「画」。Foveonセンサーとは異なりますが、ベイヤーセンサーでありながらどこか生々しく、シネマティックな色合いは唯一無二です。特に「ティールアンドオレンジ」や「パウダーブルー」といったカラーモードは、撮ったその場で作品が完成するほどのクオリティを誇ります。このカメラは、撮るという行為そのものの楽しさを、改めて教えてくれる存在なのです。